2003年7月27日

地球元気村 in お台場レポート
 〜風間深志さん、宇崎竜童さんなど登場

今週のベイエフエム/ザ・フリントストーンは地球元気村 in お台場レポートです。
「地球元気村 in お台場」会場

 この番組ではお馴染み、冒険ライダー・風間深志さんが大村長を務める「地球元気村」が7/19〜21の3日間、お台場で海の日記念の一大イベント「地球元気村 in お台場」を開催しました。このイベントは「元気の源は田舎にあり!」をテーマに、全国の元気村開催地からお国自慢の物産などを持ちより、ティピーのテント村で大公開。また、風間大村長と元気村の創始者のひとり、ミュージシャンの宇崎竜童さんによるトーク&ライヴなどのステージ・イベントも行なわれました。
 今週のザ・フリントストーンでは、そんなイベントでの風間さんのお話、風間さんと宇崎さんのトーク&ライヴの模様のほか、テント村の一つ「オホーツクDOいなか博」の話題や、宇崎さんの特別インタビューの模様もたっぷりお届けしました。

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「地球元気村 in お台場」会場

 まず、はじめに御登場いただいたのは、もちろん地球元気村の大村長である風間深志さんです。今回の元気村は東京での初めての開催ということで、風間大村長も張り切っていました。

●地球元気村 in お台場。

風間さん「東京〜、東京〜」

●ついに都内での地球元気村。我々も久し振りの元気村参加ですが。

風間さん「ようこそいらっしゃいました。でも今年初めてでしょ?」

●はい、すいません。

風間さん「このやろ〜、来なかったな。来る来るって言って」

●すいません(笑)。元気村を都内でやりたいって前々からおっしゃっていましたよね?

風間さん「そう、元気村は自然を一人でも多くの人達に知らせたいから、やっぱり人がたくさんいるところでやらなきゃダメ。田舎で、“田舎はイイでしょ”って言ったって仕方ないし。東京は若干ハードルが高かったけどね。前から多摩川の土手で1万人の元気村とかやりたかったんだけど、10人くらいしか来そうにないし(笑)」

●この『地球元気村 in お台場』は2001年に発足した地球元気村ネットワークの会の初めての事業って伺っていますが。

風間さん「真面目な話ですか。地球元気村ネットワークの会は、3年前に出来て地方自治体と結んでいます。大体、市町村長の人達と構成をしていて、これは大きな力が無いと出来ないので、コネクションがないところにも話をしてくれたりもしてくれています。そして本日、このような開催の運びとなった訳でございます」

風間深志さんとエイミー(インタビュー中)

●そんな『地球元気村 in お台場』、テーマは「元気の源は田舎にあり!」ということで。

風間さん「そう、やっぱり元気は田舎でしょう。自然にあるわけです」

●今回はティピーが並んでいて、その中の1サイトはDOいなか博。

風間さん「面白いでしょ。言い換えればドイナカ博。それを今回勇気を出して使ってしまったんですね。オホーツクの12市町村がまとまって元気村に参加をしてもらったということです。もういろいろ、自然があれば味覚がある。自然は味でもあるんですよ。その中に海も山も空もある。もう見てよ。蟹鉄砲とか、ずわい蟹、ほたて、すごいでしょ」

●あそこには鉄板もありますね。

風間さん「バーベキュー会場ね。そこで買って、そのまま焼いて食べるんですよ。あっ、おやじの会のおじさんがお酒飲んでる。タダ酒飲んでるんじゃないの? ジャスミン茶? エイミー、飲んでみな」

●おいしい!

風間さん「ミントのお茶。ハーブ園ね。紫一面の、この世のパラダイス」

●もう夏に行けば、いろんなのが楽しめる。

風間さん「もう、行くしかないね。8月に行こう、行くんだから俺」

●えっ。じゃあ、次の野点は?

風間さん「あっ、北海道で。もう、乗っちゃおうよー」

●・・・この後、風間さんはライブもありますし、スタンバイもあるということで。我々はじっくり会場を回りたいと思います。

風間さん「いいでしょ、東京のド真ん中で。東京だからイイっていうのもあるよね。田舎は味わいが深い」

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 続いて風間さんのお話でも出てきましたが、たくさんのティピーの中の一つ「オホーツクDOいなか博」にスポットを当てて、オホーツクDOいなか博推進委員会の能戸邦博さんにお話を伺いました。

オホーツクDOいなか博推進委員会の能戸邦博さん

●どういう経緯で、地球元気村に参加となったんですか?

能戸さん「実は私ども、オホーツクのちょうど真ん中に位置する紋別市が中心となって、ガリンコ号という流氷の船でも有名ですけど、15年前から活動観光の町として認知を得てきたかなと思います。隣の町や村にも、シバザクラやチューリップなど町おこしをしているところもたくさんあるし、地域の自立とか言われている中で一つの町や村だけでは難しいから、力を合わせてやっていこうということですね。
 オホーツクといえば、知床や網走は有名ですが、そのほかにも良いところがたくさんあるので、全国のみなさんに発信したいなということで、地球元気村さんに自然を残す町や村を応援して、12の町や村が広域の連携でうまく表現するのに応援団になってやってもらうのがいいなという考え方で、一緒にやっていただいております」

●実際には、このオホーツクDOいなか博は来年なんですよね?

能戸さん「はい、来年の5月〜10月までのロングランの夏のステージ、その翌年は1月〜3月、流氷の来る季節ですから、流氷の恵みや役目をガリンコ号を通じて説明したり、そういうロングランのイベントです。全国各地で博覧会はやっていますけど、パビリオンは一切作りませんから、あくまでも自然をフィールドとした観光博ということになります。特に釣りやカヌー、馬などの情報や、食の地域でもあるのでそういう旬な情報も発信していきたいですね。人口は8万だけど牛は15万くらいいる、そういう地域から情報を発信して、地域作りに繋げたいと考えています」

●じゃあ、味覚も含めて、たっぷり楽しめそうですね。

能戸さん「そうです。みなさん飛行機を降りたら知床や阿寒に行っちゃいますが、他の地域にも海の幸や山の幸があるということを発信したいですね。なかなかPRしても伝わりにくい地域でもあるので」

●ザ・フリントストーンとしてもぜひ行って、見て、香って、味わって、皆さんにもお伝えできればと思いますので、あちらに行ったら、またお話を伺わせて下さいね。

能戸さん「元気村でも、宇崎さんや根津甚八さんも圏域には来られたということで。また、付近には渚滑(しょこつ)川や湧別川という1級河川があって、そこはキャッチ・アンド・リリースの発祥の川とも言われていて、湧別川は四国の四万十川に匹敵するくらいのいい川だと思いますよ。少しずつ釣り人も入ってきていますし、これからもひとつよろしくお願いします」

「地球元気村 in お台場」ブース
「地球元気村 in お台場」ブース

 さて、会場内には、お話を伺った「オホーツクDOいなか博」の各出店のほか、地球元気村の全国の開催地から、熊本県の蘇陽町、和歌山県の大塔村、岡山県の大佐町、長野県の伊那市、高知県の物部川流域ほかが出店、地元の名産品や物産を販売。また、徳島県・由岐町のブースでは、枝を使ったカゴの編み方教室が行なわれたり、埼玉県・吉田町の「地球元気村おやじの会」は手作りの射的や釣りなどユニークな遊び体験コーナーを設置、子供だけでなく大人の遊び心も刺激していました。更に、500キロの「干し草ころがし」や、連ダコをあげる体験会場もあり、地球元気村らしい催しが盛りだくさんでした。

「地球元気村 in お台場」ブース

 その他、ステージではカニの早食い選手権や「オホーツクDOいなか博」のクイズの出題、航空券があたる「AIR DOで北海道へ行こう!キャンペーン」の当選者が発表されるなど、誰でも気軽に参加できて、楽しめるイベントということで、3日間の開催で、およそ10万5,000人が集まり、大盛況でした。

 さらに、放送でもお送りしましたが、風間大村長と元気村の創始者のひとり、ミュージシャンの宇崎竜童さんとのセッションをはじめ、デュオ・グループのハーフムーン、童謡歌手の西山琴恵さん、そしてブルース・ハープ奏者の松田幸一さんらが登場し、周りの騒音をも包み込むような心温まるトーク&ライヴも行なわれました。

「地球元気村 in お台場」ステージ、風間さんと宇崎さん
「地球元気村 in お台場」ステージ、ブルース・ハープ奏者の松田幸一さん
「地球元気村 in お台場」ステージ、童謡歌手の西山琴恵さん
「地球元気村 in お台場」ステージ、ハーフムーンと風間さん
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 そんなイベントの真っ最中、出演の合間を縫って地球元気村の発起人の一人、宇崎竜堂さんにお話を伺うことができました。そんなスペシャル・インタビューの模様をお届けします。

宇崎竜堂さん

●宇崎さんは地球元気村にどういう形で関わることになったんですか?

宇崎さん「もともとMAC(モーターサイクルアドベンチャークラブ)というのがあって、それは風間がリーダーで、僕らバイク好きがラリーに出たり、キャンピングしたり、ツーリングしたりしようと集まっていたんだけど、その頃に風間がアメリカとかに行って、向こうで地球環境を含めてアウトドアの教室をやってるのを見て、そういうのは日本にはないからやったらどうだろうって言い出して、じゃあ、僕も歌を歌うことくらいだけどやってみようということになったんですよ」

●なるほど。実際にこういうことをやろうという内容はどう決まったんですか?

宇崎さん「ある程度は風間がね。あまり環境、エコロジーだとか言わないで、家族連れで1泊2日でキャンプしながら、僕らの知り合いのカヌーイストやそういう人を通じて、こんなに野山で遊ぶのは楽しいんですよということを伝えて、子供達や大人達が癒されたり、勇気付けられたり、それから地球をキレイにしておきたいよねって言うところまで結び付けられればいいよねっていうのは聞いていました。
 僕らが一応、一緒にやりましょうって言ってはいますけど、実際は各地の実行委員会の人達が中心だし、過疎化している村にも自然はたくさん残っていて、みんながどんどん都会に行く中で、何ヶ月かに1回、都会を出るキッカケになればいいなと。空気がキレイなところに行こう、週末はお父さんがくたびれて寝てないで、ちょっと出ればいいかなと。そういうのが段々広がっていけば、彼らが大人になった時に考え方が変わってくると思うし、教育とかじゃなくて遊びながら、楽しみながら、自然っていいなって思ってもらえればいいと。
 もうこの十何年経って、拠点も40何箇所で広がっては来ているから、今度は内容も深くしていこうと話しています。構成しているスタッフを中心にしながらも、各地の元気村をやっているスタッフが持続していく、掘り下げていくことをどう具体的にやっていくか。広がれば広がるほど、そういうのが問題点になっていますね」

●この元気村は全国各地で開催されていて、宇崎さんもいろんなところに行っていると思うんですが、自然の中に入って何か感じることというのは?

宇崎さん「率直な気持ちで言うとね、僕はアウトドア派ではないんです。わりとインドアで家の中でヌクヌクやっているのがいい。そんな俺が、自分が働きかけた静岡の清水と、富山の氷見は拠点の村長になっているのでそこは絶対に行かなきゃいけないし、その他も風間と分担して全国に散らばらなきゃいけない。どうしても義務で行くって言うと仕事みたいになっちゃいます。そうじゃなくて気持ちで行くところからスタートしているんですけどね。しかし前の日には行きたくないなって思う時もあります、正直。朝早くから遠出をしなきゃいけない、飛行機や汽車や車で行く。嫌々ながら行く時も正直、ある。
 ところが、行けば行っただけその土地のおいしいもの、新鮮なものを食べたり、都会にはない人の暖かさや人情を暑苦しいくらいに感じられる。そういうのを含めて行ったら行ったで良かったなって思うんですよ。帰ってきて、秒刻み、分刻みの仕事に戻って、また行かなきゃいけない日が近づいてくると憂鬱になる。でも、行ったら良かったなと思う(笑)。そういう意味で、誘っている人間が行きたくないって思ったりするんですが、行ったら何か栄養をいただけるんですね」

●風間さんというヤツは、宇崎さんから見て、どういうヤツなんですか?

宇崎さん「あのねー、基本的には良いヤツですよ。山の中で育って、バイクという道具を使っていろいろやってきて、冒険家だし、逞しいし、志も持っている。それは基本にはあるんだけど、僕らから見れば、例えば、何か物事を起こすときに非常に綿密に計画を立てる仕事をしている人から見れば、こんなにいい加減に何かがスタートしたり直前になってどうしようとか、そういうのがすごく多いんですよ。だから、そういう場面に行き当たると、アーって溜息が出る。いろいろ希望はあるけど、それは20年以上付き合って相変わらずなんですよね。なので、そういう人だから南極に行けたりエベレストに登れたりするんだろうなっていう、諦めは持って僕らはやっています。
 あと今日なんかも、隣でTUBEの(野外)コンサートがあるから、リハーサルの時間が必ずある。そんなことは分かりきっているのに、リハーサル時間は調べていない。そうすると、こっちのライブと向こうのライブがゴッチャになる。音楽家からみれば普通はそういうのを調べて音が重ならないようにするのに、それが一切、無い!!
 それからほとんどが災難を受けています。彼のおかげでラリーに出たりして楽しいこともあるけど、レースに出て肩の骨を折ったり、ツーリングに行くって言ったって、自分は1番いいバイクに乗って俺には1番悪いバイクを与えて、川を渡るときに彼はパーって渡っていくのに俺は川の途中で沈したりしたこともありました。
 いろんな意味で、あの人はある種、長嶋さんと一緒だと思うんですよ。アウトドア一般に関しては出来てしまうから、未経験の人に教えてあげることがとても苦手で下手なんです。僕が彼にギターを教えるということがあったんだけど、普通の人が1ヶ月かかるところを2〜3日である程度出来てしまった。でも、だから努力をしない。彼は天才ではあると思いますが、努力家ではないと思いますね。
 人に教えるのがすごく下手なので、例えば初めてキャンプに行った時に、道具は一応買ったんだけど、でも行く土地の気候や雨のときはどうするか、そういうことを一切僕らに教えてくれない。でも自分だけは用意しているわけ。だから雨が降ったら僕らは濡れるだけです。寝袋も、どうやって寝たらいいのかって聞いたら『そんなもの、Tシャツとパンツだよ』って言っていて、風邪ひきました。そういうこと。全く教えてくれない。だから自分で学んで行くしかないんだけど、頻繁にアウトドアしていないから、学ぶって言っても学べない。何ヶ月か経ってどこかに行くと言っても、また新しい体験をしなければいけないんですね」

●風間さんと接していること自体が、予想のつかない新たなる自然体験のようですね。

宇崎さん「本当にたくさんの災難を受けています。だって、初めてエンデュロ・レースっていうフランスのノルマンジーの海岸で3時間の耐久レースに出るって彼が言うから『僕は免許取って半年だよ』って言ったの。それもオンロードしかやったことがないのに、砂丘のレースなんか出来るはずがない。でも彼は『大丈夫、大丈夫』って言うの。彼の大丈夫って2回言うときは1番危ない。そういうヤツです」

●(笑)。でも地球元気村と一緒で、嫌だと思いながら付き合ってみるとやっぱりいいヤツだと。

宇崎さん「うん、だけど毎日は会いたくないですね。週1でも多い。何か事を準備するときは頻繁に会うこともあるけど、ある程度スタンスをとって付き合うのがいいですね」

●では、今後も地球元気村で。私達も宇崎さんが参加されている会場、現地でお会いできたらと思います。今日はどうもありがとうございました。

■このほかの風間深志さんのインタビューもご覧ください。
■このほかの地球元気村レポートもご覧ください。

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NPO法人・地球元気村
 TEL:048-649-3624
 HP:http://www.chikyu-genkimura.com/

地球元気村の発起人の一人、宇崎竜童さん
 オフィシャル・サイト:http://www.ryudo.jp/

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オープニング・テーマ曲
「ACOUSTIC HIGHWAY / CRAIG CHAQUICO」

M1. 地球は元気 / 地球元気村の仲間たち

M2. パプアクミット / 風間深志 & 宇崎竜童

M3. 世界中の子供たち / ハーフ・ムーン with 風間深志

M4. 浜辺の歌 / 松田幸一

油井昌由樹アウトドアライフ・コラム・テーマ曲
「FLASHES / RY COODER」

M5. 地球は元気 / 地球元気村の仲間たち

M6. 風に吹かれて / 宇崎竜童 with 風間深志

M7. ふるさと / 西山ことえ with 宇崎竜童

エンディング・テーマ曲
「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」
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