眠り

 皆さんはだいたい、一日平均何時間くらいの睡眠時間をとっていますか?
 実は、睡眠時間というのは私たちと同じ哺乳類をとってみても、1日に1時間から20時間と、種類によって全然違うんだそうです。
 例えば、草食動物のウシは外敵を警戒したり、植物を大量に食べるために、1日におよそ3時間と、ほとんど睡眠時間がとれないんですが、代わりに、反すうをしながら1日の3分の1をウトウトしながら過ごしているんだそうです。
 一方、肉食動物で、外敵の心配がないライオンなどは栄養価の高いお肉をまとめて食べられるので、10時間という、長く、深い眠りにつくことができるんだとか。
 また、海の中に住むイルカやクジラは海面に出て呼吸をするため、そして長い間、海の上を飛び続けるカモメやアホウドリの仲間たちなどは完全に眠ることが出来ないため、右脳と左脳を交互に休めるんだそうです。
 この他、魚の中ではブダイの類のように口からネン液を出し、寝袋状にして、その中にくるまって眠るものや、アフリカの肺魚のように、乾期の間は体を粘膜でおおい、まるで冬眠するように、土の中で3年から4年もの間を過ごすものもいるそうです。
 ちなみに、睡眠中に見る夢の80%は眠りの浅いレム睡眠中に見るとされていますが、このレム睡眠は、魚類や両生類にはなく、爬虫類からそれに似た状態が現われるといわれていて、少なくとも鳥類や哺乳類はかなりの率で夢を見ているだろうと思われています。
 私たち人間と同じようにこの地球に息づく仲間たち。彼らはいったいどんな夢を見ているんでしょうね。

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